1.スペシャリストをめざす方
特定分野の看護スキルを極めることで、患者さんにしっかり向き合い質の高い看護スキルを提供したいという方に向いているでしょう。極めた特定分野の看護スキルを存分に発揮できる職場で働くことで非常にやりがいを感じることができるでしょう。
また、スペシャリストの証として認定看護師を目指してみることをおすすめします。
認定看護師
日本看護協会に認められた看護師で、特定の分野において高度な看護を医療現場で行うことができる看護師です。
また、現場の看護師に対しての指導期待されており、全体の看護ケアの質を向上させるという役割も担います。
(認定看護師を目指す上でのポイント)
- 通算5年以上の実務研修経験、その内資格取得したい認定分野での経験が3年必要
- 資格取得に対してサポート体制が整っている医療機関を選択する
年一回の認定審査に合格した後は、認定の更新が5年ごとにありますので注意が必要です。更新審査では前回の審査から現在までの5年間の実績についての書類審査になります。
2.ジェネラリストをめざす方
日本看護協会では領域に関わらず看護に関する知識やスキルを状況に応じて発揮できる方のことをジェネラリストとしています。
特定の分野だけではなく看護師として幅広い領域で活躍したいという方の多くは、このジェネラリストという考えに近い働き方を想定しているのではないでしょうか。(ジェネラリストを目指す上でのポイント)
- 一定期間で病棟を異動する
- 上下関係なく院内でのコミュニケーションをはかる
- 待遇、処遇面で極端に高い目標設定はしない
幅広い領域で仕事をする看護師は所属外の部署に意見を述べたり、リーダーシップを取らなければならない場面も出てきます。そういった経験だけでなく、院内での人脈づくりも必要になります。また認定看護師や専門に特化したスペシャリストとは違い、資格手当なども特にありませんので、収入の差はどうしても発生してしまいます。経験を積むことが優先するのであれば、その期間の待遇面は高く設定しない方が次の就業先は見つかりやすいでしょう。
迷ったら6つの選択肢
看護師として働く中で、何を重視するかまずはそこから決めていきましょう。
ここで目指すべき6つの選択肢をご案内します。
1.看護師長などのマネジメント職
病院組織の目標達成やスタッフ教育などマネジメントが目標である場合は「キャリアラダー」を採用している病院で勤務し、その達成を通じて看護師長を目指しましょう。
キャリアラダーとは、能力の成長プロセスをステップごとに職務内容や必要なスキルを明確に整理し、キャリアアップの能力開発の器械を提供する仕組みです。内容は医療機関によって多少変化するため、就業先を探す際は、キャリアラダーの内容を把握しておくと安心して転職できます。
2.専門性の高い専門看護師
専門分野はがん看護や精神看護など13の分野が特定されています。これからの分野の中で教育に携わりたいと考えるものがあれば、専門看護師を目指してみるのも良いと思います。専門看護師になるにはいくつか条件がありますが、生涯にわたって知識・能力を向上させることができます。
3.現場のスペシャリストとして認定看護師
特定の分野を極めたい、看護師としてさらに学びたい分野をお持ちの方は、認定看護師を目指してみてはいかがでしょうか。専門看護師同様に、いくつか条件はあります。
4.ワークライフバランス重視の企業看護師
企業看護師とは社員の健康管理・保健指導・メンタルヘルスケアなど社員が健康に働くことが出来るようにサポートする役割を持ちます。残業もほとんどなく、土日祝日は休みで働きやすい反面、患者さんに看護を提供する機会は無いので、知識やスキルが低下してしまう可能性があります。
5.海外勤務の国際看護師
日本だけでなく海外勤務に興味がある方は国際看護師になることも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
国際看護師は正式な資格制度ではありません。それぞれの国によって必要な資格は異なりますので、興味がある国の制度をしっかりと把握しておきましょう。
6.訪問看護師
基本的には看護師1人で訪問しますので、現場で1人で対応できるよう幅広い知識・スキルが求められます。現場での応用力なども求められますが、ご自身の看護感を存分に発揮し最適な看護を提供するということもキャリアアップの一つです。